あー、さむ、さむ。そういいながらファイは真っ白な手を擦り合わせた。

吐く息も白く、寒さが自分を誇示しようと目に映りたがっているように思う。

1月4日。深夜12時近い今は気温は既にマイナスのはずだ。この寒さの上に三が日を過ぎてもう黒鋼とファイがいる神社には全く人影が見えない。

人影がないといっても、もともと自動販売機のように御神籤を売る箱が置いてあるだけの小さい神社ではあるのだが。

「わざわざこんな日に、こんな時間に、こんな場所に来るお前が悪い」

「黒ぽんだって一緒じゃん」

「お前が行くって言うから付いてきたんだ。一人だったら絶対来ねぇよ」

言ってしまってから、黒鋼はしまった、と思った。一瞬きょとんとした顔をしたファイも直ぐに言葉の意味に気付いて、にへらと頬を緩ませる。

「ふぅーん、そっかぁー」

「いや、そうじゃなくてな」

「んー? じゃなくて何なのー?」

「……もういい」

「そっかぁー」

にやにやとだらしない表情のまま、セオリーにしたがって賽銭箱に向かってファイが5円玉を投げ入れた。

その様子がなんとなく可愛いなぁ、なんて思ってしまって、慌てて黒鋼も5円を投げ入れた。

人が居ない境内にちゃりん、ちゃりん・・・・ころころ、と二つの小銭の音が響く。

礼をして、手を叩いて。ぱん、ぱん。手を合わせて、

静かに、願い事をした。そしてまた礼をして。

「御神籤ひこっかー」

「おう。初詣だしな」

と言いつつも二人とも元旦に学園の皆で一応既に初詣には行っている。こんな寂れたところでなく、もっと大きな学業の神様が祀ってあるところだ。

本当は寒くて、4日で、12時近くて、なんの神様がいるのかも分からない神社に来なくたっていい。

でも、

「ごめんね、オレ黒りんとふたりでさ、参拝したかったんだー」

除夜の鐘じゃオレの煩悩は消えなかったよー。と至極冗談っぽくファイが笑う。

その様子に、はぁとだけ白い息を吐いて、

「お前が行くなら俺も付いてく。まぁ俺が行くならお前も連れてくけどな」

と、黒鋼が言った。

 

二拍手一礼

 

 

 

 

 

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この話を書くために4日まで待ってたんだからね!べ、別に3が日中ずっと忙しくてもうむりぽ/(^0^)\ってなってた訳じゃないんだからね!

この後二人揃って大凶を引いて二人で大笑いした後に隣り同士で籤を結んで欲しい。

ことしもgdgdサイトですがよろしくお願いします。

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