わーお、と科学教師が両の手のひらで目を隠し(でもちゃんと前が見えるように人差し指と中指の間を開いてガン見)、

体育教師がはぁー、と思いため息を吐き(何も見たくない、というように手のひらで完全に目を覆っている)、

うんうん、と納得したように調理講師がうなずき(目を開けたまま普通にガン見)、

保険医はにこにこといつもと変わらない様子で(何も無いかのように平然としている)、

赤面、蒼白、通常の3パターンの生徒達6人+2モコナ。

「なななな、なんて格好してるんですかあああああ!!!」

「いーじゃないクリスマスだもーん」

ねー、と侑子が首をかしげて、ファイをみると、ねー、と笑顔で返す。それを見て、あんたらは子供かぁぁぁ!と変な動きで四月一日が叫んだ。

「というか!」

びしっとファイに人差し指を指して、ありえないというように四月一日がまた叫ぶ。

「ファイ先生も流されないで下さいよ!!!!酔ってます!?酔ってますよね!?」

「んー?なんのことかにゃーん?」

「酔ってるじゃないですか!!ひさしぶりの悪酔いじゃないですか!!」

あははははーと頭に花を咲かせながら笑うファイに、黒鋼が重苦しくため息をついた。

「というか何でお前までそんな格好してるんだ・・・!?」

 崩れるように頭を抱えた黒髪二人を尻目に、楽しそうな教師二人はその悩みの種、真っ赤なサンタルックのワンピース姿(露出度は理事長が5割り増し)で楽しそうにグラスをかちん、と鳴らした。

「二人とも可愛いんだにゃーん」

「うふふー」

これまた頭に花の咲いた女子二人。もといサクラとひまわりもカチン、とグラスを鳴らす。それをみて、また黒髪二人が誰だあいつらに飲ませたの、と頭を抱えた。

「似合ってますよ! 星士郎さん!」

最早誰が誰だか認識できていないらしい、小狼が黒モコナに向かって、ね!兄さん!と微笑んだ。

微笑まれたほうは何がなんだかわからず、とりあえずおう!と元気よく返事をしている。

それを若干微妙な面持ちで保険医と実の兄が見つめた後、保険医がサンタのワンピースを着ているところを想像してしまい、ぶるり、と震えた。

「今日のお酒は格別なのー!ご飯も美味しいっ」

「ありがとう、モコナ」

もはや別世界のように朗らかに笑いながら調理講師と白モコナが一緒に酒を飲み交わす。

その中で、湯飲みに入れた日本酒を一気飲みすると、百目鬼が呟いた。

「・・・メリークリスマス?」

 

 

 

 

聖なる

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